東君平≪ さむい日 ≫ さむいさむい夜、こどもは おかあさんと、 おふろにはいりました。 「かたまで よく つかって、三びゃくかぞえるまで、 でてはいけません」 おかあさんに いわれて、こどもは、 ゆでだこのようになりながら、三びゃくかぞえました。 つぎの日の、さむいさむい朝、 こどもは おかあさんに おこされました。 「いつまでも ぐずぐず もぐりこんでいないで、 三つ、かぞえるまに、ぱっとおきなさい」 こどは、いわれたとおり、げんきよく、おきましたが、 おふろのときが 三つで、 おふとんのときが 三びゃくだといいな、 とおもいました。 『ひとくち童話』より 著:東君平 発行:フレーベル館 -------------------------------------------------------------- ≪おとうさん≫ おとうさんが かぜをひきました。 おいしゃさまが きて、 大きな ふとい ちゅうしゃをしました。 おとうさんは、それから なんにちも、ねていました。 おとうさんの 口の まわりや あごのあたりは、ひげぼうぼうに なりました。 こどもは、おとうさんの かおは、 のはらみたいだとおもいました。 (『ひとくち童話』より 著:東 君平 発行:フレーベル館) -------------------------------------------------------------- ジャンル別一覧
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